岐阜市にある、けいか歯科クリニックです。

親知らずは抜いた方が良いというイメージが多いと思いますが、親知らずを放置することでどのようなトラブルが起こるのか知らない方が多いと思います。そもそもなぜ抜く必要があるのかも知らない方がほとんどではないでしょうか?

今回はそんな親知らずについてご紹介していきます。

目次

親知らずは必ず抜いた方がいい?

冒頭でもお伝えした通り、「親知らず=抜歯」と思っている方もいるかと思いますが、親知らずの状況によっては抜歯を行わなくても良い場合もあります。

親知らずの抜歯を「するorしない」の判断には様々な状況で変わりますが、基本的には親知らずが真っ直ぐ正常に生えており、ブラッシングで汚れも落としやすい状況であれば抜歯の必要はありません。

そして、親知らずが顔を出しておらず、歯茎の中に埋まっている場合も抜歯の必要はないと言われています。

必ず抜歯を行う必要のある場合はすでに何かしらトラブルが起きている場合や将来的にリスクを伴う可能性がある場合、または半分だけ生えていたり、斜めに生えている状況であれば汚れが溜まりやすくなります。これが原因で細菌が繁殖しやすくなり、炎症や虫歯を何度も繰り返すようであれば抜歯の必要があります。

ただし、真っ直ぐ正常に生えていたとしても、親知らずが生えるスペースが足りないことで隣の歯を押し出し歯並びが乱れる可能性がある場合は抜歯を行う必要性も出てきます。

そもそもなぜ親知らずっては生えてくる?

昔の人達の食事は木の実や穀物などの硬いものを食べることが多く、食事の際にはしっかり噛む必要があったと考えられています。

そのため、顎の骨が発達しており、親知らずが生えてくるスペースが十分に確保されていたとされ、スペースがしっかり確保できていれば綺麗に真っ直ぐな歯が生えてくることが多かったので親知らず自体、食べ物を噛み砕くために必要不可欠な歯だったと言われています。

しかし現代では食の技術も発達し、柔らかい物を多く食べるようになったことで幼少期から噛む習慣が薄れ、徐々に顎の発達が衰え、親知らずは生えてくるものの、スペースが十分に確保されずに斜めに生えたり、埋まってしまったりと、問題を起こしやす歯となってしましました。

抜歯を行う必要がある親知らずを放置した場合

親知らずの抜歯が必要になる原因は様々あります。状況に応じて起こり得るトラブルについてご紹介します。

・炎症や虫歯を繰り返す

親知らずが半分生えた状態だったり、斜めに生えている場合は汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖しやすい状況にあります。細菌の繁殖が原因で炎症や虫歯を繰り返しているため、放置すると、引き続き炎症や虫歯を繰り返します。

虫歯を繰り返すことで歯のエナメル質は徐々になくなり、治療のたびに歯を削る必要もあるため、最終的には抜歯を行うことになります。また、汚れが溜まりやすいということは親知らず周辺が不衛生になるので口臭の原因にもなります。

・歯根吸収

親知らずが斜めや横向きに生えることが原因で、隣接する歯の根を押し出すようになると隣接する歯の根は短くなったり溶けたりすることがあります。

放置することで硬いものを噛むことができなくなったり、歯が抜け落ちる場合もあります。

・歯列に悪影響

親知らずが斜めや横向きに生えてくることによって隣接する歯を押し出し、歯列全体的のバランスが崩れ、噛み合わせが悪くなったります。

・智歯周囲炎

そもそも親知らず自体汚れが溜まりやすく、斜めに生えていなくてもしっかりブラッシングができていなければ汚れが溜まり、その汚れが原因で親知らずや周囲の歯に炎症が起こることがあります。

ブラッシングの改善を行わず放置することで炎症はどんどん悪化し、最悪の場合顎の骨まで炎症が起こります。

 ・骨折のリスク

斜めに生えている親知らずが隣接した歯に当たっている場合、下顎に衝撃を受けると、顎の骨を骨折する可能性があります。特にラグビーなどの人とぶつかるようなスポーツをされている方は早めに親知らずの検査を行い、必要であれば抜歯を行うようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょか?

親知らずが生えきたとしても必ずしも抜く必要があるとは限りません。

しかし、親知らずはトラブルの多い歯という事も理解しておきましょう。もし親知らずが痛む場合は必ず歯科医院に相談して下さい。

虫歯になっていたり、周辺の歯茎が炎症していたり、隣接している歯を圧迫しているなどの理由で痛みが発生しているケースがほとんどです。

早めに相談しましょう。