岐阜市にある、けいか歯科クリニックです。

皆さんは舌小帯と言う名称を聞いたことはありますか?

聞き慣れない言葉なのでほとんどの方には知られていないかと思います。

そして、この舌小帯が原因でトラブルを引き起こす場合があります。正常な状態であれば問題が出ることはないのですが、稀に舌小帯異常(舌小帯短縮症)と言われる状態の方も存在します。

お子様の歯科検診で指摘される場合もあり、指摘されたことのある親御さんは聞き覚えがあるかもしれませんね。

今回はあまり知られていない舌小帯について詳しくお話しして行きたいと思います。

 

目次

舌小帯ってなに?舌小帯異常ってどんな状態?

舌小帯とは舌の裏側に伸びている筋のことです。

そして舌小帯異常とは舌小帯の筋の長さが極端に短かったり、舌の先に近い位置に付着しているなどの状態を言います。

舌小帯異常の場合は状態によっては様々な障害が出てくると言われているので注意が必要です。

舌小帯異常かどうかを見極めるポイントは舌を前に出すと舌がハートのような形に見える特徴があります。

 

舌小帯異常だとどんなリスクがある?

舌小帯が短かったり、舌の先に近い状態だと舌の動きが制限され、発音障害や食べ物を飲み込む際に力が加わりにくくなってしまう可能性があります。

また、顎が小さくなりやすい傾向にあり、顎が小さいことで下の歯の歯並びに悪影響を及ぼすこともあります。

その他では、舌の位置は上顎面に接した状態が正常とされていますが、舌小帯が短かかったり舌先に付着していると舌の位置が下顎側に行ってしまい、口がポカンと開いた状態になりやすく、風邪をひきやすくなってしまったりと様々なリスクがあります。

もしも授乳中の赤ちゃんが舌小帯異常だった場合は乳房への吸い付きが浅くなってしまし吸い付きが弱いため、哺乳不十分のまま体重が増えない可能性もあります。

 

舌小帯短縮症の治療方法は?

舌小帯短縮症を治療するには主に手術と機能訓練の2種類があります。

舌小帯が短かかったり舌先に付着している状態が強い場合は手術(舌小帯伸展術)が行われます。

手術の流れは、局部麻酔を行い、舌小帯を切って縫合し、止血を行います。翌日傷口を確認して1週間後には抜糸が行えます。

抜糸後は癒着防止のため舌のストレッチを行なって頂くことになります。

舌小帯異常の程度が軽度の場合は手術を行わず、機能訓練で症状の改善を目指します。

機能訓練方法は口を開け閉めしながら舌を動かす運動や舌を上顎に吸いつけたり、舌の動きのエクササイズ、発音トレーニング、口周りの筋肉全体のバランスを整える訓練が行われます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

検診でも指摘されることがある舌小帯異常ですが、知らない人が多い反面意外にもお子様の20人に1人は舌小帯異常が確認されていると言われています。

舌小帯異常が自然に治ることはごく稀にあると報告されていますが、ほとんどの場合、自然に治ることはまずありません。

放置してしまうと様々なトラブルの引き金になる可能性があるので、お子様のお口の中を一度チェックされてみてはいかがでしょうか?

そして、少しでも舌小帯異常の可能性があると思ったら歯科医院に相談してみましょう。