過蓋咬合だとかわいい？わざわざ治療しなくていい？

岐阜市にある、けいか歯科クリニックです。過蓋咬合だと可愛く見えると聞いたことはありますか？可愛ければそのままでもいい？矯正治療を行わないとどのようなリスクがあるか知っておきましょう。

過蓋咬合（かがいこうごう）とは

正常な噛み合わせは、噛んだ時に上の前歯によって下の歯が1/4程度被った状態ですが、噛み合わせが深すぎて下の歯がほとんど見えていない歯並びを過蓋咬合と言い、ディープバイトとも言われます。

過蓋咬合がかわいいと言われているワケ

過蓋咬合は正常な噛み合わせの場合と比べて下顎が小さくなり、幼顔に見えたり、笑うことで前歯が見えやすくなるため容姿が可愛く見える場合があります。ネット検索で「過蓋咬合　芸能人」と調べると多くの女優が検索結果に出たりもします。こう言った理由から過蓋咬合がかわいいと認知されており、わざわざ矯正治療をしようとは思わない方も多いのではないでしょうか？

過蓋咬合のまま放置するとどうなる？

過蓋咬合を治療しないことで様々なデメリットがあることをご存知でしょうか？治療した方がいい理由を一つひとつ確認していきましょう。

①上の前歯や歯茎がダメージを受けやすい

下の前歯で上の前歯を押し上げている状態が常時続くため上の前歯に負担をかけた状態が続き、歯の神経、歯の周辺、骨や歯肉などに炎症を引き起こす可能性があります。また、重度の過蓋咬合の場合は下の前歯で上前歯の裏側の歯茎を傷つけるケースもあります。

②歯の咬耗が起きやすい

噛む力で歯が徐々にすり減っていくことを咬耗（こうもう）といいます。過蓋咬合の場合、食いしばりや歯ぎしりによる力が歯に加わりやすいため、正常な噛み合わせの場合と比べて咬耗が起きやす傾向にあります。最悪の場合は歯が割れるなんてことも・・・そのため詰め物や被せ物、インプラントなどの人工の歯も壊れやすいと言えます。

③顎関節症の発症リスクが高まる

口を開こうとした時に「カクン」と音がなったり、顎関節や顎を動かす筋肉に痛みが出る症状を顎関節症と言います。過蓋咬合は上顎と下顎が被さっているため顎の動きに制限がかかり、徐々に顎関節に負担をかけることになり、結果的に顎関節症の発症リスクが高まります。

④出っ歯やガミースマイルになりやすい

そもそも過蓋咬合自体が出っ歯やガミースマイルを伴うことが多い噛み合わせになります。出っ歯に関しては深く噛みしめる期間が長く続くことによって、下の前歯が上の前歯を押し上げる状態が続くため将来出っ歯が進行するケースもあります。ガミースマイルに関しては上の前歯が下の前歯に深く被さっているため笑った時に前歯の露出が高くなり歯茎が見えやすくなります。