インプラントで後悔することはある？

岐阜市にある、けいか歯科クリニックです。

インプラント治療後に起こる様々な口腔内トラブルによって、インプラントなんかやらなければよかったと、後悔されている方は少なからずいるのではないでしょうか？

なぜ後悔する方がいるのでしょうか？

今回は、どのような理由で後悔している方が多いのか？トラブルを回避するのに必要な事は何かご紹介していきます。

- - - - インプラントやらなきゃよかったと後悔した事例
      - インプラント治療で後悔しないために出来ること

インプラントやらなきゃよかったと後悔した事例

インプラント治療で後悔する理由は様々あります。

治療費が高額で外科手術も必要になるため、小さなトラブルでも後悔する理由になるのかもしれません。

事前に歯科医師としっかり相談を重ねて治療を行なったとしても後悔するケースもあります。

実際どのような事例があるのか一緒に見て行きましょう。

1、痛みや痺れ、腫れが長く続く

必ずと言うわけではありませんが、稀にインプラント術後に痛みや痺れ、腫れが長く続くこともあります。

通常術後2～3日程度が痛み・痺れ・腫れのピークであり、一週間もあれば治ります。

もしも、2週間以上続く場合は細菌感染の可能性も考えられます。術後の衛生管理が不十分であったり、止められているにも関わらず喫煙・飲酒をしてしまい、それが原因で引き起こされている場合もあります。

その他では、手術時に下歯槽神経を傷つけてしまうと痺れや麻痺といった症状が現れます。

2、インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、簡単に説明するとインプラントの歯周病のことで、インプラント治療後に誰でも起こる可能性のあるインプラント特有の病気です。

歯科医院にて定期的なメンテナンスや日々のブラッシングを怠ることで細菌感染を起こし自覚症状なく進行して行きます。

インプラント周囲炎はインプラント体を支えている骨の周囲を溶かすため、骨がインプラント自体を支えることができず、最悪脱落する怖い病気です。

3、被せ物が早期に取れてしまった

インプラントには大きく分けて2種類あり、インプラントとアバットメントが一体になっている「1ピースタイプ」と、インプラントとアバットメントが独立していてネジで連結するタイプの「2ピースタイプ」が存在します。

被せ物が早期に取れるトラブルについては、どちらかと言うと2ピースタイプのインプラントに多く、連結しているネジが緩んでしまい被せ物が稀に取れる場合があります。

その他では、噛み合わせが悪くインプラントに負担がかかっている場合など何らかのトラブルが起きた時にわざと被せ物が取れる強さで装着しておく場合もあります。

4、前歯のインプラントが出っ歯に見える

天然の歯のような見た目を実現できるインプラントですが、歯を支えている骨や歯肉の状態によっては歯が長く見えたりする場合があります。特に前歯のインプラントは難しいと言われており、目立ちやすい歯のため、埋め込む方向や角度が少しでもズレると出っ歯に見えたり、被せ物自体の形や厚みによって、出っ歯に見えるなど、大きく容姿に影響を与える可能性もあります。

前歯のインプラントを検討している方は、経験や知識が豊富で、使用している機器は充実しているかなど、歯科医院をしっかり選ぶということも大切になります。

5、治療自体失敗している

インプラント治療は人工歯根を顎骨に埋入する手術を行いますが、インプラントを顎骨に埋めるには方向や角度が適切でなければ、インプラントとしての機能を発揮できません。

そのため、手術前には事前にさまざまな検査を行ない、しっかりと治療計画を立てます。

しかし、この治療計画にミスがあるとインプラントと骨がうまく結合しなかったり、痛みや麻痺、出血などを引き起こしてしまいます。

しっかりと信頼できる歯科医院を選びましょう。

6、インプラントと骨がしっかり結合していない。

先ほどお伝えしたインプラントを埋める方向や角度どによって結合しにくくなる以外にも、習慣的な喫煙も結合に大きく影響を与えます。

喫煙はインプラント術後の歯肉の治りを遅らせ、抵抗力を弱らせる作用があることが分かっています。

禁煙が難しいと言う方は、残念ながらインプラントは不向きです。

7、インプラントが上顎洞に入り込んだ

上顎の骨の上部には上顎洞（副鼻腔）と呼ばれる骨の空洞があるのですが、特に上の奥歯は上顎洞のすぐ下に存在しており、もともと骨が薄くなっています。

もしも、インプラントが突き抜け、この上顎洞に入り込んでしまうと蓄膿症や副鼻腔炎のような症状を起こすことがあります。

計画的に上顎洞に入れ込むサイナスリフトやソケットリフトなどの場合は問題ありませんが、計画的に治療を行なったとしてもトラブルが起きる可能性があることは事実です。

8、インプラント治療後のトラブルに歯科医院が対応できない

稀に患者さんでも相談に来ますが、引越しで転院が必要になったり、インプラント治療を行なった歯科医院が閉院した場合にこのようなトラブルが起きます。

特に閉院による場合、インプラント治療を行った時の情報（治療計画、インプラントメーカー・製品情報）などがわからないケースもあり、他の医院から対応自体断られてしまう場合は少なくありません。

もしインプラントメーカーが判明したとしても、歯科医院によって取り扱っているインプラントメーカーは異なっており、マイナーなインプラントメーカーの製品だった場合、取り扱い医院が限られるため、対応できる歯科医院がなかなか見つからないなんて事もあります。

その他では、インプラント治療には保証制度を設定している歯科医院が多く存在しますが、保証の内容は歯科医院によって異なるため、別の歯科医院では保証対象外になることも多々あります。

インプラント治療で後悔しないために出来ること

インプラントで後悔したと言ってもその理由には様々あることが分かったと思います。

理由の中にはインプラント治療を行う歯科医師の技術力や経験、知識の未熟さによって起こるトラブルはもちろんありますが、どちらかと言うとインプラント治療自体が原因でなく、患者と歯科医師のコミュニケーション不足、日々のケアや定期メンテナンスを怠り、術後に注意するべき点を疎かにすることでトラブルが起こり、後悔している傾向にあります。

もちろんインプラント手術前に精密検査をしっかり実施してくれ、経験豊富な歯科医院を選ぶことは必要ですが、治療計画、術後の注意点、起こる可能性のあるトラブルなどを事前に詳しく説明してくれる歯科医院を見つけることも重要です。

そして、どれだけ歯科医院側が丁寧に説明してくれたとしても、認識の食い違いは起こる可能性があります。食い違いを避けるためにもある程度ご自身でインプラントについての知識を持つようにし、どんな些細なことでも質問すること、どうしても不安なときはセカンドオピニオンも視野に入れましょう。

この記事を通して、少しでもインプラント治療で後悔する方が減っていくことを願っています。