舌磨きはやめた方がいい?
岐阜市にある、けいか歯科クリニックです。
実は舌磨きを定期的にされている方は意外と少なく、口臭外来受診者以外のほとんどの方は舌磨きを行なっていません。
舌磨きと言えば口臭ケアのイメージが強いですが、その他にもさまざまなメリットがあります。しかし、磨き方に注意しないと逆効果になる場合もあります。
今回はそんな舌磨きについてお話しします。
目次
舌磨きは必要?
ほとんどの方が舌磨きを行なっていないと聞くとあまり必要ないと思われるかもしれません。ですが、舌磨きを行うことでさまざまな予防に繋がる事は事実です。
必ずしも必要と言い切る事はできませんが、健康的な口腔内環境を維持するためには必要な事です。
実際にどのようなメリットがあるか詳しく見ていきましょう。
舌磨きのメリット
・口臭ケア
口臭のほとんどの原因は、剥がれおちた粘膜のカス、食べカス、唾液などに含まれるタンパク質が口の中の細菌によって分解、発酵される過程で出るガスが原因です。特に舌に付着した白い汚れ(舌苔)は細菌、食べカス、古くなた粘膜でできており、強い口臭を引き起こす原因になっています。舌磨きを行い除去することで、口臭の予防ができます。
・感染症の予防
感染症の予防で重要になるのは免疫力低です。口腔内の細菌は体内に侵入し、腸内細菌のバランスを崩します。これが免疫力を低下させる原因になるため、舌磨きで口腔内の細菌を減らすことで免疫力低下の予防にも繋がります。
また、風邪などの感染症は、舌磨きをすることで感染リスクを減らす事ができると言われています。
・正常な味覚の維持
舌の表面にある味蕾という組織で味を感じとっています。舌の表面の汚れが蓄積されると味覚が鈍感になり、濃い味の食べものを好むようになり、薄味では満足感を感じられなくなります。
舌磨きで舌の表面の汚れを除去することで正常な味覚を保つことができます。
・誤嚥性肺炎を予防
誤嚥性肺炎の原因は本来気管に入ってはいけない物が入って引き起こされた肺炎のことです。主に老化や脳血管障害の後遺症などで、飲み込む機能や咳をする力が弱まり、口腔内の食べかすや細菌が誤って気管に入りやすくなります。その結果、発症するのが誤嚥性肺炎です。
舌の表面には細菌や汚れが大量に付着しており、呼吸や唾液を介して気管に入り込む場合があります。舌磨きで清潔に保つことで誤嚥性肺炎の発症リスクだけではなく、重症化のリスクをも軽減するできます。
逆にデメリットもある?
舌磨きは注意点をしっかり抑えて行うことで多くのメリットがありますが、磨き方を間違えると逆効果になる場合があります。
舌の白い汚れが気になって強く磨いてしますと舌の表面が傷ついてしまい逆に汚れが溜まりやすくなったり、炎症を起こします。その結果逆に口臭が強くなってしまったり、味蕾が傷ついてしまい逆に味覚障害を起こす場合もあります。
正しい磨き方は?
まず、デメリットでもお伝えしましたが、ブラッシング時の力加減に注意して下さい。舌の白い汚れが気になると思いますが、全て取り除く必要はありません。また、歯磨きの都度舌磨きを行なっている方は多いと思いますが、1日1回行えば十分です。舌の表面はデリケートなため、1日に何度も磨いてしまうと舌を傷つけてしまう可能性があります。
その他では、舌磨きを行なってから歯を磨く、専用のクリーナーとジェルを使用することです。
先に歯磨きを行うと舌についた細菌が再び歯についてしまう可能性があります。
専用のクリーナーとジェルを使用せず、歯ブラシと歯磨き粉で磨いてしまうと、毛先の種類にもよりますが、ブラシが硬く舌を傷つけたり、歯磨き粉は舌を刺激してしまうため傷つける恐れがあります。
※専用のクリーナーは必須ですが、ジェルに関しては最悪なしで、何も付けづに磨いてもいいかと思います。
1日1回舌磨きの習慣を!
舌磨きを行うことでさまざまなメリットがあり、磨き方を誤ると逆効果になることが分かったと思います。
正しい磨き方をしっかり把握し、舌を傷つけないよう注意が必要です。力加減がわからない方はかかりつけの歯科医院で相談しましょう。
専用のクリーナは当院でおすすめの商品も御座います。気になる方はスタッフにお声がけください。もちろん薬局などでも販売されています。
1日1回の舌磨きを生活に取り入れ、口腔内ラブルの予防を行なっていきましょう。
☝️当院で取り扱っている舌磨き専用クリーナーです☝️